紅(くれない)を 眺めし旅の 余白かな
我がクラブの重鎮H氏もメンバーの「東北江蘭会」の名幹事I氏が企画してくださった会津磐梯秋のツーリングが今年も行われましたのでクラブロータスからH氏、N氏、ゲストのK氏、すれ違いになって合流出来ませんでしたがNK氏と私で参加して参りました。
宿泊先はグランデコスキー場内のリゾートホテル「ホテルグランデコ」。1992年スキー場オープンに伴い併設されたリゾートホテルで昨年のツーリングに続き今年も豪華にリゾートライフを満喫して参りましたが、モダンロータスが一台も参加しなかった今回のツーリングではやはりと言うか、当然と言うか、すんなりと憧れのリゾートホテルにたどり着けませんでした。
まず最初のトラブルは私自身が友部SA10時集合に30分遅刻!待って下さったN氏、ゲストのK氏にはお待たせして申し訳ありませんでした。
で、私を待っている間に第ニトラブル発生!ゲストK氏のエランの左ブレーキランプ、ウィンカーランプが点灯しない。取り敢えず走行に支障はないのでN氏のエランと私のエランでK氏のエランを挟んで友部SAを出発しました。
エラン3台で東北組と合流予定場所の磐越道五百川PAを目指して快調に走行を開始。天気は晴れて穏やか。水戸を過ぎれば交通量も一段と少なく快適なハイウェイ走行。途中中郷SAで一休みを挟み快走。道路脇の9.11原発事故後の放射線量表示の電光掲示板に少しビビリながらも磐越道阿武隈SAまで快適な走行でした。
阿武隈SAでN氏と私はラーメン、K氏がお蕎麦のまあまあ普通のお味の昼食を頂き五百川へ向けて出発となりました。エンジン始動して3台は無事に阿武隈SAを出発しました。実は出発時のエンジン始動で第三のトラブルの前兆が・・・エンジン始動にてこずって数回セルを回してやっとかかりました。
五百川PA2時集合の時間に余裕で着く時間で走り初めて数分後3台のエランの内の1台が走行中に突然エンジンが止まってしまいました。幸い路肩の無い狭い橋の部分を滑空して止めるのに十分な路肩のある場所までたどり着いて3台とも止める事が出来ました。忘れもしない52.9キロポスト。
とは言っても高速道路の路肩です。交通量は少ないとは言いながらも次から次へと脇を走り抜けて行く車やモーターサイクル!あまり気持ちの良いものではありません。幸い磐越道の制限時速は80キロ。良い子の皆さんはあまりスピードを出さないので、東名や中央道の路肩の様に怖い思いはあまりありませんでした。皆さん安全運転をありがとう。ですが、通り過ぎる皆さん必ずこちらを見て行くのです。視線が痛い!ありゃりゃ、ポルシェのドライバーが微笑んでいます。ハレーのライダーはまじまじとこちらを見てます。他所見運転しないでねー。さて時間も迫っていたので兎にも角にもまず三角表示板を出し、安全を確保してボンネットを開けて原因究明に取りかかりました。
一発でなぜエンジン始動しないか分かりました。火花が飛ばない!電気系統の故障と判明。さてそうは言っても、ではなぜ火花が飛ばないかを判断しなくてはなりません。ここで登場はフルトラ用の予備新品のローター。以前このローターが短絡してエンジンが止まった経験から予備のローターを積んでいました。さすがは海千山千のロータス乗り。これで解決と思いましたが残念ながら火花は飛びません・・・。フルトラのアンプが御臨終か?
ここで素早い決断!JAFを呼ぼうと相成りました。携帯電話のありがたい事。直ぐに連絡が取れて1時間15分でローダーを派遣するとことです。うん・・・1時間15分・・・バカに細かい時間指定だね。既に五百川に付いているはずのH氏に連絡を入れました。近場の修理屋の情報や、交換用のデスビ等を用意できると手を打ってくださいましたが、作業自体に時間がかかるのでJAFに運んで貰い、保管場所まで後日、お世話になっている川越の師匠に回収に来て貰う事にしました。
連絡から30分くらい立った時対向車線をJAFのローダーが通過し、ドライバーがこちらを見てうなずきましたのでIC辺りで引き返して来るのなら1時間15分よりかなり早くなるかなと安堵しました。しかし、結局予定通り1時間15分掛りようやく国際救助隊が到着しました。何故時間がかかったのか不思議でしたが、もう一台が登場し発煙筒を焚き、緊急表示の看板を設置するなどして安全確保してくれました。こうした連携プレーの準備に時間がかかったのですね。簡単にJAFを呼ぼうと言いますが、救援活動が如何に大変で、ありがたいものかとちょっと感激しました。 緊急停止した所の先にある船引美晴ICで降りて、ICの事務所に預ける事が出来るとJAFの親切な隊員に教えて貰い、IC事務所の所長にお願いして明日取りに来ると言う事で関係者以外立ち入り禁止の奥の駐車スペースに何かあっても責任は取らないとの条件でお預けしました。担当してくれたJAFの隊員さんも車好きな方で、フルトラ点火装置の事などしばし話題になりました。車好きな隊員さんで良かったー。駐車場の奥に置いた1台とはしばしの別れで3台だったエランが2台に。さびしい。
そのかわり、東北江蘭会とH氏も五百川で引き続き待っていてくれると言う事で、トラぶった割には1時間30分遅れの3時30分に五百川で無事合流出来ました。早めのJAFに救助を依頼すると決断した事が良かったのでしょうね。無理せずJAFかな・・・。
チェックインの時間も迫って来ているので、紅葉に染まるワインディングロードはキャンセルし五色沼を見学し記念撮影してちょっとだけ観光気分を味わいました。シャターを押してくださったオネーサンありがとう。ロータスは目立ちますね、駐車場では話しかけてる人が数名。意外と若い人が声を掛けてくれました。若者の自動車離れなんて誰が言ったか知りませんが、若者が振り向く魅力的な車が無いだけ?いややはりスポーツカーは目立つから?交流の楽しい一時を過ごし、途中で2台がガソリンを補給し一路ホテルグランデコを目指して小野川湖畔のワインディングを快調に走りました。それにしても紅葉の季節だけあって針葉樹の落ち葉など路面一杯に枯葉が敷き詰められているのでかなり慎重なドライビングになりましたが左手に小野川湖を望みながらの走行は遠くまで旅して来たんだと気分は最高潮。何とか明るいうちにホテルに無事到着しました。 |